化粧水だけ塗ると余計に乾燥する……のは勘違い

化粧水だけは乾燥するのか?

化粧水だけのスキンケアは余計に肌が乾燥すると言われます。

いわゆる過乾燥が起きるから、というのが理由。

過乾燥とはお風呂上がりに急激な乾燥が起きること。

濡れたままの肌が、肌内部の水分を一緒に引き連れて蒸発することでおきます。

では化粧水だけだと過乾燥が起きるのか?という話です。

化粧水だけ塗って肌水分量の変化を調べてみたが過乾燥は起きなかった

洗顔後に化粧水を塗り、手で触っても水分感が分からない程度まで乾かします。

その後、簡易の肌水分量チェッカー(精度は悪いです)で肌水分量を計測。

翌日朝(約8時間後)に計測。

使用する化粧水はヒアルロン酸、コラーゲンがメインのもの。グリセリンなど一般的な成分が含まれた化粧水で価格は1本5,000円くらいとそれなりの価格帯です。

【結果】化粧水だけの肌水分量変化

 保湿後翌日朝前日比
50.7%40.5%79%
顎下51.9%45.2%87%
鼻下55.9%45.6%81%
小鼻49.8%41.3%82%
目の下60.7%55.7%91%
おでこ86.6%53.1%61%
鼻頭51.7%37.3%72%
平均値58.2%45.5%79%

翌朝20%の肌水分量ダウン

翌朝は平均20%肌水分量がダウンしています。

これを見ると化粧水だけだとやっぱり乾燥しちゃうんだ!と思うでしょう。

しかしこれはカラクリがあります。

普段の肌水分量は翌朝水分量とほとんど変わりない

日中などスキンケアしていない時間帯の肌水分量は、今回の実験で計測した翌朝の水分量より少しだけ少ないくらいです。

なので、化粧水だけ塗って寝た翌朝の肌水分量は、普段の肌水分量より高く保持されていたことになります。

つまり、少なくとも寝ている間に過乾燥は起きていません。

セラミド美容液で「フタ」をしてみたらどうなったか?

では化粧水後に「フタ」をすればどうか?

実際にフタをするってことにはなりませんが、角層に存在する大事な保水成分セラミドを配合した美容液を化粧水の後に塗りました。

 保湿後翌日朝前日比
33.5%37.9%113%
顎下38.0%46.8%123%
鼻下49.4%50.4%102%
小鼻47.3%44.6%94%
目の下51.7%57.4%111%
おでこ62.5%58.5%93%
鼻頭51.6%47.1%91%
平均値47.7%49.0%103%

保湿直後より翌朝のほうが肌水分量が増えた

化粧水単体より翌朝の肌水分量が上昇しました。

これだけ見ると化粧水だけが劣ると判断できます。

しかしこれも数値をよく見ると……

保湿直後の水分量は化粧水だけより低いのに注目

保湿直後の肌水分量は化粧水だけのときより低い。

水分量チェッカーが簡易的なものなので正確性に欠けるのですが、おそらくセラミド美容液によって電気が流れにくくなったのかもしれません。チェッカーは電気抵抗で水分量を測っているはずなので。

プラス思考で考えるなら、セラミドによって水分が角層に浸透しやすくなったか?

一応、翌朝水分の平均%は高い

簡易計測なのでアテになりませんが、化粧水だけよりセラミドを使ったほうが翌朝の肌水分量平均は上がっています。

単純に考えていいなら、セラミドを併用したほうが保湿力は高いと言えます。

まあ世間一般的にはそうなるはずですよね。

ワセリンでフタ効果も勘違いかもしれない

 保湿後翌日朝前日比
48.5%41.7%85%
顎下50.9%42.5%81%
鼻下53.7%46.3%86%
小鼻47.3%36.3%68%
目の下53.1%51.7%97%
おでこ51.3%49.6%96%
鼻頭46.9%51.6%110%
平均値50.2%45.7%89%

保湿後からの減少量は減ったが……

ワセリンを塗ったことで、翌朝の水分量減少率は化粧水単体より低くなりました。

この点で言えばワセリンのフタ効果があったことになります。

翌朝の肌水分量は化粧水単体と変わらない

ただ、翌朝の肌水分量は化粧水だけの場合と、ワセリンを塗った場合とで変化ありません。

ワセリンを塗ったことで保湿直後の水分量が落ちている

セラミド美容液を塗った時と同じように、化粧水後に何かを塗ると肌水分量チェッカーが鈍くなる?のでしょうか。肌水分量が落ちます。

この点を考慮するとワセリンのフタ効果は??となりますね。

化粧水だけだと余計に乾燥するのは間違いと言える理由

今回の実験で判明した以下の点がポイントになります。

  1. 化粧水単体は使用直後から翌朝の肌水分量の減少量が大きい
  2. ワセリンやセラミド美容液など保水性を高める成分を塗ると、保湿直後の肌水分量が低く計測される

肌水分量チェッカーは角層内部だけでなく肌表面の水分も計測してしまう

肌水分量チェッカーは角層内の水分だけでなく、当然肌表面の水分も計測数値に含めています。

当たり前ですが濡れているほうが肌水分量が高く出ます。

化粧水単体のほうが水分量チェッカーに水分が反応しやすく、何かフタ的なものを塗ると水分反応が落ちると思われます。

余計に乾燥するという感覚の元「潤い感」は肌表面の濡れ具合のこと

肌の潤い感というのは、肌内部の潤いではなくて本当に感じているのは「肌表面の濡れ具合」です。

なぜなら、子供の頃など乾燥肌知らずだったときに「肌が潤っている」という感覚があったでしょうか?

大人になって乾燥肌になり、保湿化粧品を使って「潤っている」という感覚を覚えたはずです。

つまり、潤い感、保湿されているという感覚は、ほぼ肌表面が濡れている実感のことです。

化粧水だけのほうが最初は潤い感を強く感じる

基本的に化粧水だけ塗ったほうが潤い感を強く感じます。

他のを塗ると外気と水分の触れる面積が減るので。

なので化粧水だけのスキンケアをすると、ライン使いした場合より最初の潤い感が高い位置に来ます。

化粧水だけは幻の潤い感からの減少が激しい

化粧水だけだと他のを併せて塗ったときより過剰に潤い感を感じます。

それを保湿力と勘違いしている人がほとんど。

しかし大半は肌に浸透しない余計な水分です。

その水分はいくら保湿成分があるといってもすぐに蒸発していきます。

最初のスタート時点の潤い感が無駄に高いので、時間経過で普通の潤い感に戻っただけなのに「乾燥した」と勘違いしてしまいます。

バリア機能が弱っている人は化粧水だけだと乾燥する可能性はある

ほとんどは勘違いだと思います。化粧水だけだと乾燥するというのは。

ただ、お風呂上がりの過乾燥は実際にあります。

あれと何が違うのか?

お風呂は入り方で肌が乾燥しやすい状態になる

お風呂のお湯、体を洗う石鹸・ボデイソープの界面活性剤でセラミドが溶け出します。

これによってバリア機能が一時的に低下します。

  • 熱いお風呂
  • 長風呂
  • 長い時間かけて体を洗う
  • スポンジ等で体をこすりすぎる

といったことで体の皮膚からバリア機能が奪われます。

この状態は肌内部の水分が蒸発しやすくなります。

お風呂の水は保湿性ゼロ

バリア機能が低下した状態で風呂からあがる。

体の温度は高く付着した水もお湯です。

だから蒸発しやすい。

さらに化粧水と違って保湿成分が入っていません。

すぐさま蒸発します。

バリア機能を貫通して肌内部の水分が連れて行かれて蒸発

バリア機能が落ちた肌はいわゆる細かい穴が開いた状態。

ここからお湯が入り込み肌内部の水分とくっついて仲良く蒸発しちゃいます。

これが過乾燥。

顔のバリア機能が落ちている人は化粧水だけだと乾燥しやすい

化粧水には保湿成分が入っていますが、サラッとした水分感を維持するためにはあまり保湿成分を配合できません。

保湿成分を多く入れると通常ドロっとしたテクスチャーに傾くので。

そのため一般的には化粧水はその他アイテムより保湿力が控えめです。

さらに化粧水は水分割合が多い。

となると、

  • 肌内部の水分が持っていかれやすい肌状態
  • 蒸発しやすい水分が肌に付着し続ける

という、過乾燥に近い状況が完成します。

化粧水だけだと乾燥すると感じる=バリア機能が落ちている可能性

以上のことから考えると、化粧水だけだと肌が乾燥するというのは基本的には勘違い。

ただバリア機能が落ちている人はありえると言えるでしょう。

だから化粧水だけスキンケアで乾燥を感じた人は、ただの勘違いかバリア機能が落ちているかのどちらかです。

化粧水だけでケアしたいならヒト型セラミドの化粧水がベスト

化粧水だけでスキンケアしたいなら、バリア機能に必要なセラミド配合の化粧水を使えばいいです。

特にヒト型のセラミド配合。

基本的にセラミド配合の化粧品は配合のしやすさから美容液が多いですが化粧水でもあります。

私も実験で使ってみましたが確かな結果が出ました。