化粧水の大量使用による肌の潤いと美しさに関する実験結果

化粧水はたっぷりと使うこと!これが大事!!というのが美容知識のど定番。しかし多すぎると何でもマイナスに傾くのが世の中の定理。化粧水も多ければいいというのが疑問だったので、自分の顔に極端なほど大量使いして実感を記録してみました。

実験方法

化粧水はたっぷり使うのが吉!と言われたのでたくさん使えば使うほど良いのか試してみた

  1. 9:00~15:00まで30分ごとに化粧水を塗布する(合計12回)
  2. 1回に塗る化粧水量は顔から垂れるほどたっぷり
  3. 肌変化は当日に望めないのが明白なので、私の感想レポートを記録する

実験条件

まあ安い化粧水を使ったので、仮にSK-IIとかなら結果は少し違ったのかもしれない

  1. 化粧水は資生堂の1,000円以下のものを使用(ドラッグストアによく置いてあるやつ)
  2. 化粧水のメイン保湿成分はヒアルロン酸

実験結果

潤い感は最初だけ。すぐに不快感が出て最後は赤くなった……

結果概略

潤いというプラス感が感じられたのは3回目塗布まで

4回目からは違和感、さらに進めると肌が赤くなってきた

後半はもう不快感。ネチャネチャ感が増す一方

塗っても潤い感がすぐ消えて30分インターバルの間は不快感の時間が長くなる

香料がキツくなってくる

最初の3回塗布まではものすごい潤い感

当たり前ですが潤い感がすごいです。というか顔がずっと濡れている。

部屋の微妙な空気の流れまで感じるほど。ここまで肌が潤うと寒いくらいです。

▼以下から4回目以降の結果、感想

塗布4回目以降から不快感が発生

4回目以降からは不快感が出てきました。肌がイガイガしたような変な刺激を受け続ける感じ。

回数を重ねるごとにこの不快感が増していきます。

潤っているのか?と言われるとそうなんでしょうが、潤いと言うより顔を何か特殊な素材でラッピングされたような変な感じです。

塗った直後の潤い感が持続しなくなる

次第に塗った直後の潤い感が弱くなっていきました。

正確には塗った分の乾きを感じるようになりました。塗って潤い感を感じる。しかしすぐに乾きを感じて不快感が増していく。

塗布回数を重ねるごとに塗った直後の潤いタイムが減少。ただただ無駄な塗り込みへと変化していきました。

肌がフィルムみたいになった

ひたすら化粧水を塗り込んだ結果、肌がネチャついてフィルムかラップを付けたような感じになりました。

非常に不快感。もはや肌にいいことをしている実感はゼロです。

肌がネチャネチャになった

とにかくネチャネチャです。

化粧水をたっぷり肌に吸い込ませると、手が顔に吸い付くようになります!

という美容業界でよく聞く表現。吸い付くどころかくっつきます!!終盤はもう粘着剤でも塗っているかのようです。

6回目から肌が赤くなってきた

中盤から明らかに顔が赤くなってきました。

ぼんやりした赤みですが、明らかに普段の肌色とは違う状態に。

どうかんがえても肌にマイナス。刺激を与えている行為です。

結果考察

化粧水はたっぷり塗りましょう!のたっぷりは気持ち多めが限界

2回重ね付けとかはいいけど、頻繁に1時間毎に塗るとかも良くなさそう

実験では3回目が限界でした。というか3回目の時点で既に違和感はありました。

1回の塗る量が浴びるように塗っていたせいもありますが、わずか3回でノックアウトです。意味ねえ!!となりました。

では現実的な化粧水のたっぷり限界量はどこか?

普通に手に取る量なら2回重ね付けが一般的でしょう。水分をたくさん肌に浸透させるにしてももうそこで限界に近いと思います。

もっと塗っても不快感は出ないし赤くもならないと思いますが、自分が不快感を感じ出した頃には、既に肌の方が大量に刺激を受けている可能性が高いです。

なぜなら、肌にいいと信じて使っていた化粧品が原因で後々にトラブルが出るケースが多くあるからです。

これは自分の感覚は肌の感覚とズレているという証拠です。自分の感覚のほうが鈍いんです。肌の感覚より。

だからこそ、化粧水の大量使いは自分が思っている限界量よりかなり控えめがベストであると想像できます。

不純物が多い潤い(=大量の化粧水)は多くなると不快感になる

化粧水は悪く言うと不純物が多い水だ。不純物が多い液体ほど多く塗ると不快感が出やすい

お風呂に入っているときって不快でしょうか?まあ気持ちいいですよね。

あれって単なる水だから不快感には繋がりにくい。

しかし汗はどうか?

老廃物質が多い汗はベタつきやすく不快感を招きます。

つまり余計なものが入っている水分は多く肌に付くと不快感になります。

化粧水には保湿成分他いろいろな成分が配合されています。悪く言えば不純物だらけの水です。

汗と同じく、化粧水が大量に付着すると不快感を招く理由です。

香料の匂いで下手すると気分が悪くなりそうだった

鼻にダイレクト!ずーっと強く香る……

元々使った化粧水の香りがハッキリした感じ。大量使いしていく内に香料の濃度も高まってきたようで香りの強さが半端ないことに。

たまに電車内で遭遇する強烈な香水の香りみたいにめちゃくちゃ香ります。顔になので鼻に近いからダイレクト……

化粧水の大量使いを継続したい人へのアドバイス

化粧水の水分が乾くと残るのは粉と認識しよう

化粧水を大量に塗っても最終的に水分は消える。残るのは粉だぞ?

化粧品はほとんどが水に成分を入れて溶かして作ります。

化粧品に配合する成分はどんな状態か?というと多くが粉です。粉末。手作り化粧品を作ったことがある人は粉末が意外と多いことを知ったと思います。

粉は肌に残りますが水分はどうやっても蒸発して減ります。保湿化粧水でも。

化粧水を大量に塗るということは、塗っている最初は水分をたくさん保持することになりますが、次第に水分が乾いていくと保湿成分濃度が高まります。粉はそのままで水分が減ると濃度が上がります

私が感じた不快感や肌が赤くなった刺激原因はこれです。

化粧水はある意味時間経過で分解されるのです。手に取った状態の化粧水である時間はわずかです。

化粧水の大量使いの限度が過ぎると、途中からは「保湿成分の粉末」を肌に塗りたくっているのと同じになります。

水分がたくさん肌に浸透している感覚は保湿成分濃度の上昇のせいでは?

大量使いで肌に水分が浸透している~!と感じるのは大量使いで保湿成分濃度が上がっている潤い感のせいかも

化粧水を大量に使うと潤いが増すと言われるのは、肌により水分が浸透するからと言われています。

しかし多方面で肌に浸透する水分量は大して多くないと言及されています。

確かに少量よりは多いほうが浸透量は増すのでしょうが、イメージほど多く浸透するわけではないのでしょう。そもそも角層にしか浸透しないのですが角層ってめちゃくちゃ薄いですしね。

じゃあなんで大量使いでお肌に水分がいっぱい浸透している~って感じるのか?

これは結局、何度も塗ると保湿成分の粉が肌上に多く残ることになり、肌上では化粧水の保湿成分濃度を高くすることができるから、が答えじゃないでしょうか?

その潤い感を水分がたくさん浸透した実感として錯覚しているだけでは?

そもそも、肌水分量が多いプリプリ肌の人は「潤い感」を感じていませんし、肌水分量が多いという実感もありません。そんなもの実感できないということです。

大量使いは肌にあんまり良くない成分濃度も上がる

化粧水には界面活性剤や防腐剤も入っている。これらの濃度も高まるぞ

化粧水には保湿成分以外にもたくさん色々な成分が入っています。

ということは、みんなに嫌われがちな成分濃度も上がるってことです。防腐剤や界面活性剤など。

私が肌に刺激を感じたり赤くなったのが3~6回目の大量塗布からです。ここまで極端にやらないとデメリットが表に出ませんでしたが、当然人によって肌質は違うし使う化粧水によっても成分濃度も種類も違います。

通常、ダメだ!危険だ!と言われる界面活性剤や防腐剤は、特段その成分のアレルギーとかでもない限り何かマイナスになるようなことが起きる濃度で入っていません

しかし化粧水の大量使いで濃度が上がってしまうとメーカーが意図していない成分濃度になってしまい、刺激を受けたり荒れたりという可能性が出てきます。

実際に私の肌は赤くなりましたからね。超極端に大量使いしたからなので普通の大量使いでは問題ないでしょうが、肌が弱い人は避けたほうがいいんじゃないでしょうか。

化粧水大量使いが正解ならメーカーは最初から濃度を上げているはず

そもそも大量に使うことでそんなにメリットがあるなら、メーカーがその濃度で作ってこないか?

今回の実験で明らかになったように、化粧水の大量使いは化粧水の保湿成分濃度を上昇させます。

それが肌にとってベストであるならメーカーは最初からその高い濃度で製品を作るはずです。

しかし保湿成分は濃すぎるとベタつきが起きて不快感が出るし、成分によっては肌に合わない人も出てきます。その結果考えられたベストな濃度は通常使用量を基準にして配合されています。

あまりに極端な大量使いはメーカーが意図していない濃度で肌に届くということになります。

確かに万人向けに作るがゆえに控えめな濃度になっていると言えます。だから私は濃い目で行くよ!というのはある意味正解かもしれません。それが大量使いにメリットを実際感じている人に起きている現象なのかも。

ただ化粧品は薬みたいにリスクが少ないとは言え、だいたいオリジナルで変なことやるとデメリットが出るものです。

一般的な常識の範囲の大量使いは問題が起きにくいでしょうが、その先はメーカーも想定していない、むしろそれが起きないように製造したデメリットに悩まされる可能性があるでしょう。

肌水分量は与えるより保持にこだわった方がいい

人間なんて半分以上が水分だ!水分はウチから染み出してくる。乾燥している人はその水分を保持する力が弱っている。ここに注目だ!

化粧水大量使いの目的は肌への水分浸透です。

でも肌に浸透する水分の量は思っている以上に少なく、また外部から浸透させた水分は蒸発しやすいとされています。

肌水分量の多い少ないは何か?というと水分を保持できる力の差です。保水力です。

保水力は主にセラミドを中心にアミノ酸などが関与しています。

肌水分量が多いと風呂上がり直後みたいな奥から光るような透明感が得られます。これは風呂上がりしばらくで消えるように、化粧水大量使いでも同様にそのときだけです。

もちろん化粧水が全く意味ないことはありませんが、肌水分量が高まった状態をずっと維持したいなら水分を与えるのではなく保持する、キープする力を増やさないといけません。

肌上に保湿成分が大量に残ると逆に肌の水分が持っていかれる

シートパックもずっと付けていると肌の水分が逆に吸われるって言うでしょ?あれと同じことが起きる可能性あり

吸湿剤ってありますよね。湿気を吸うやつ。

保湿成分って水分を大量に蓄えて話さない性質があるので、極端な話ですが保湿成分の粉を肌に撒いたら肌の水分を吸い取ることになります。そんな極端に吸わないんだろうと思いますが。

保湿シートパックなんかは長時間放置したら逆に肌の水分を奪ってしまうと言われていますよね。

化粧水の大量使いは結果的にそれと似た感じになる恐れがあります。量が多ければ良いわけじゃないですね。

大量使いに適した化粧水がある

大量使いは確かに気持ちいいし満足感がある。やるならあっさりしたタイプが良いと思うよ

化粧水にもタイプがあります。肌質によって合う合わないとかあるように大量使いに適しているかどうかもあります。

私が実験をして感じた、大量使いに向かないであろうなって条件は以下の通り。

  1. 値段が高い(まあこれは財力次第)
  2. しっとりタイプ・高保湿タイプ(そもそも粘度が高いので大量使いのデメリットが出やすい)
  3. エタノール配合タイプ(肌質次第。エタノールの爽快感で浸透しているみたいに感じるけどエタノールをたくさん塗ることになる)
  4. 香料がきつい

そもそも肌に水分をたくさん浸透させたい!という希望はほとんど気持ち程度しか実現しません。だから大量使いするなら化粧水としての効果より大量使いのデメリットが出にくいタイプの化粧水を使うといいでしょう。

逆にこんなタイプは大量使いに向いているかもしれません。

  1. 値段安め(お財布次第)
  2. エタノール未配合(まあ大量使いするならないほうが良さそうってことで)
  3. あっさりタイプ(ぶっちゃけ塗った直後の潤い感に乏しいタイプがいいと思う。SK-II化粧水ってそんなタイプ)
  4. 香り弱め(塗り重ねると鼻に匂いが入りやすい。無香料タイプは素材臭みたいなのが逆にキツくなるパターンもありえる)
  5. ハリ訴求なし(ハリが出るタイプはポリマー樹脂で肌を皮膜感で釣り上げるような感じなので、大量使いするとポリマー樹脂の不快感が強くなるはず)

とにかく化粧水は多すぎると肌負担になるだけという点を踏まえて、なるべくナチュラルでシンプルな化粧水にしておいたほうがいいのかな?と思いました。