洗顔料は肌に悪いのは?角層の剥がれやすさへの影響を調べてみた

洗顔料の悪影響

洗顔料を使った洗顔をしすぎると肌が乾燥します。

その理由はセラミドが流出するから。

セラミドは角層内にあります。またセラミドは脂質です。

洗顔によって乾燥するということは、洗顔料の脱脂力によって皮脂と同じようにセラミドが溶け出していることになります。

一般的な洗顔料を肌に付着させて、角質の剥がれやすさが変わるか実験してみました。

角質の剥がれ方が荒れるようなら、洗顔料の影響があるということです。

実験内容

■ 洗顔前にエタノールで脱脂

■ マイクロスコープで撮影

■ セロハンテープを貼り剥がして角質状態を撮影

■ 【実験1】洗顔料を10秒馴染ませ洗い流す(合計1分に満たない洗顔)

■ 【実験2】洗顔料を10秒馴染ませ1分放置してから洗い流す(実験1と直近別日です)

左頬(セラミドケア継続中)

顔左だけセラミド美容液を普段から塗っています。

右と違いキメが細かく、角質の粒も揃っている状態。

いわばバリア機能が右より高い状態なので、洗顔料の悪影響を受けにくいはずです。

果たして?

実験前 左頬 200倍拡大

粒が小さくて形状、大きさが揃っているいい状態。

10秒洗顔後 左頬 200倍拡大

10秒洗顔後。

ちょっと荒れました。

わずか10秒ですが角質を剥がれやすくする作用が出るようです。

10秒+1分放置後 左頬 200倍拡大

10秒洗顔+1分放置後。

さらに角質の剥がれ方が激しくなりました。

つまり洗顔料を使った洗顔は時間をかけると乾燥しやすいと予想できます。

50倍拡大でも見てみます。

実験前 左頬 50倍拡大
10秒洗顔後 左頬 50倍拡大

剥がれる量が増え、白さが増しています。

白さが増しているということは、角質が分厚く剥がれているということです。

10秒+1分放置後 左頬 50倍拡大

真っ白になりました。

洗顔料が長時間肌に付着すると角質がかなり脆くなりますね。

右頬(ノンケア)

顔右は基本ずっとノンケア。洗顔するだけで何も塗っていません。

見てすぐ分かるようにキメが荒れて角質もギザギザです。

バリア機能が落ちている状態。

実験前 右頬 200倍拡大

左に比べるとかなり荒れているのが一目瞭然。

10秒洗顔後 右頬 200倍

意外と変わりませんでした。

もともと角質が浮いている状態なので、10秒くらいの洗顔だと影響が出なかったようです。

10秒+1分放置後 右頬 200倍拡大

と思っていたら、とんでもない結果に。

1分放置を加えたら角質が全体的にめちゃくちゃ剥がれました。

隙間が多い角層に洗顔料の界面活性剤が多く作用したと思われます。それでゴソッと剥がれた。

バリア機能が低いと外部からの悪影響を受けやすいのが分かりました。

50倍拡大でも見てみます。

実験前 右頬 50倍拡大
10秒洗顔後 右頬 50倍拡大

やはりあまり差が出ていませんね。

10秒+1分放置後 右頬 50倍拡大

全体的に広い面積で繋がって剥がれているのが分かります。

実験結果のまとめ

洗顔料(界面活性剤)は10秒だけ肌に付着しても影響がある

たった10秒だけ肌に付着させても角質の剥がれやすさが増しました。

洗顔料を1分肌に付着させると明確に角質が剥がれやすくなった

界面活性剤の付着時間が長くなると、それだけ肌への影響が強くなることが確認できました。

バリア機能が高いと洗顔料の悪影響は出にくい

セラミドで保湿ケアを毎日している左頬は、右頬に比べて角質の剥がれ方が明確に少ない。

ノンケアの右頬は剥がれ方がかなり広く分厚くなりました。

バリア機能が低いと洗顔料の影響を想定以上に強く受けやすいと言えます。

洗顔料の効果にはピーリング効果があると考えるべき

洗顔料を使う理由は汚れをしっかり落とすためです。

同時に、思っている以上に角質を剥がし落とすピーリング効果があると考えるべきでしょう。

実際に洗顔料の効果として「古い角質を除去する」、ということが記載されていますが、これは決して「いいこと」とは限らないという認識が必要でしょう。

そもそも古い角質「だけ」が落ちないのですから。

「必要な」角質まで落としてしまう可能性もあります。

洗顔って多くの人が「美容プラス効果」しか見ていませんが、今回の実験でも明らかになったように「マイナス効果」もあります。

角質が落ちやすくなります。

古い角質が落ちるのはいいです。

でも顔右みたいにバリア機能が弱いと想定以上にゴッソリ落ちてしまう可能性があります(右ノンケアなので古い角質が溜まりやすくはあるでしょうが)。